書籍

「主食をやめると健康になる」を読んで③

糖質制限食と健康

「5大疾病」

がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患。

“5疾病の考え方”(厚生労働省)

・広範かつ継続的な医療の提供が必要と認められる疾病

具体的な考え方

・患者数が多く国民に広く関わるもの

・死亡者数が多いなど政策的に重点が置かれるもの

・症状の経過に基づくきめ細やかな対応が必要なもの

・医療機関の機能に応じた対応や連携が必要なもの

 

5大疾病は患者数が多く、誰でも起こり得る疾病です。

2016年、がん死亡者数は男性約22万人、女性約15万人。年間約37万人です。

 

男性:肺がん・胃がん・大腸がん

女性:大腸がん・肺がん・膵臓がんと続きます。

私も含めてどなたも、がんになる可能性、ならない可能性は解りません。

しかし、一つでも“予防”出来ることがあれば実践した方が良いのではないでしょうか?

(著書抜粋)

ガンに関しては、高インスリン血症や高血糖、そして肥満などの生活習慣がかかわっている場合は、予防効果が期待できます。一方、胃ガンや子宮頸ガンや肝臓ガンなど細菌感染やウイルス感染が主な原因となっているものには、糖質制限食の効果は期待できません。

 

がん細胞はブドウ糖を正常細胞の数倍も消費し、野放しの成長を続けています。ガンの早期発見法として注目されている「PET検査」は、がん細胞が正常細胞に比べて大量のブドウ糖を取り込む性質を利用したものです。

 

多くのガン細胞がエネルギー源として大量のブドウ糖を利用していることは、間違いありません。そしてガン細胞はブドウ糖しかエネルギー源に利用できないことは周知の事実です。その理由として、ガン細胞のミトコンドリアは、酵素に不備があり正常細胞のようにケトン体や脂肪酸は利用できないことが文献で確認できました。

(ここまで)

 

”細菌感染やウイルス感染が主な原因であるがん”以外のがんについて、ブドウ糖の摂取を減らすことはプラスになります。

がんになる前から、がん細胞のエネルギー源であるブドウ糖摂取を減らしておく事も多少は予防効果に繋がるのではないかと思います。

 

その他、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患について

(著書抜粋)

脳卒中の代表的な3つの種類は、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血です。脳梗塞は糖質制限食を実践すると血流が良くなるので予防効果があると思います。

 

心筋梗塞は、糖質制限食で血流が良くなるので予防効果が期待できます。

 

糖尿病は、もちろん糖質制限食でおおいに改善が見込めます。

 

精神疾患については、うつ病・うつ状態であればブドウ糖ミニスパイクのない糖質制限食で改善する場合もあると思いますが、改善の程度には個人差があります。

(ここまで)

 

<血流>

①食事で糖質を摂ると、血糖値が上がります。

②高血糖状態が続くと常にブドウ糖が多い状態になり、砂糖水のようにベタベタし、血液がドロドロになります。血流が悪くなり血栓が出来やすい状態になります。

③血栓ができ、血管を詰まらせることで心筋梗塞、脳梗塞、肺塞栓症などが起こります。

 

<糖尿病>

2型糖尿病の江部先生自身の実践、高雄病院での3000を超える症例をお持ちですので改善効果があると言えます。

 

<精神疾患>

こちらの著書では言及しておりませんが、糖質制限とうつ、精神疾患との関わりを指摘しているドクターは多くおられます。

 

<その他>

・糖質制限食で糖尿病も花粉症もよくなった

・妊娠している方が糖質制限食を行っても、何の問題もない

 

<糖質制限が向かない人>

(著書抜粋)

血液検査でクレアチニンが基準値を超えて腎不全のある人は、高タンパク食となる糖質制限食は適していません。肝硬変の場合は糖新生が出来にくいので適していません。

(ここまで)

 

以上の事を踏まえて、糖質制限が向かない人以外は、現在健康な人、気力や仕事のパフォーマンスを上げたい方、体調不良の方、糖尿病の方など糖質制限から得られることはとても大きいと思います。

一日三食、炭水化物を摂取されている方は、少し減らしてみることから始めると良いと思います。

 

糖質制限をおすすめしている人の多くは、相手の目的、体質に合わせた提案をしています。

基本的に

・一番いいと思う方法を厳密に自分自身が長期間実施している

・相手に合わせていくつかの提案を持っており、確認しながら一番良いと思うもの、“継続可能なもの”を勧めています。

 

健康の定義とは

WHO憲章では、その前文の中で「健康」について、次のように定義しています。

 

Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.

 

健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)

 

健康な体を作るのは食です。

健康な体には健やかな精神が備わります。

健康な体と健やかな精神で満たされると肌も美しくなります。

 

食べることは、毎日繰り返す事。

食に関心を持って継続できるところから始められると良いのではないでしょうか?

 

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