所作へのこだわり

私は普段から“所作”を意識しています。

 

所作とは(goo国語辞書)

①行い。振る舞い。しわざ。「一日の所作を日記に記す」

② 身のこなし。しぐさ。また、演技の動作。「大げさな所作をする」「役者の所作」

③ 「所作事」の略。

④ 仏語。身・口・意の三業 (さんごう) が発動すること。能作に対していう。

⑤ 仕事。職業。

「常に畋猟 (かり) 、漁捕 (すなどり) を以て―とする国なり」〈今昔・三・二六〉

 

一般的に「所作」と聞くと思い浮かべるのは②身のこなし、しぐさの事ではないでしょうか?

私も“身のこなし”の意味の所作を意識しているのですが、改めて辞書に書かれたことを読むと

④身・口・意の三業 (さんごう)が発動すること。

と、非常に関連があるのではないかと感じました。

 

■身のこなし、しぐさを意識するようになったきっかけ

 

今から、15年以上前のこと。

何気なく観ていたテレビ番組に、当時ホストをされていた城崎仁さんが出演されていました。

「ホストの花道」というタイトルだったと思います。

 

ホストという職業の日常、高級マンションに高級車などきらびやかな部分や、シャンパンの一気飲みなどをしていたシーンがあったと思いますが、当時の私(20歳頃)の記憶に深く刻まれたのは、城崎さんの所作でした。

 

シャンパングラスを持つときの仕草、髪をかき上げる時、視線、姿勢、女性のたばこに火をつける動作など、一分の隙が無い美しさ。

その時に感じた事は「この方は髪の先から足のつま先まで自分の事を商品だと思ってるのではないか」と。

ご自身が「自分の価値は億以上だ」と自覚されているなら、その“商品価値”を徹底的に磨き、完璧を目指すでしょう。

賢さも、トーク力も、所作も、そしてもちろん外見も。

私はその映像を見た直後から「指先まで神経を行き届かせること」を意識するようになりました。

 

たった「指先まで神経を行き届かせること」ですが、私にとっては多くの変化がありました。

 

■丁寧になる。

物を掴むとき、置くとき、触るときなど、ゆっくりと静かに行う。

それを繰り返すことで「がさつさ、荒さ」が無くなります。

また、指先から離れた“先”まで意識を感じるようになります。

例えば、レジに立った経験がある方はお分かりかと思いますが、カウンターでレジを打つ際、レジを打ち終わった後の買い物カゴをカゴ置台に重ねていきますよね。

その時に、“投げる”方がいます。

恐らくご本人は全く意識していないと思います。

カゴを投げるとガシャッと音がします。

投げるたびに大きな音がします。

品の良い行動とは言えません。

またYouTuberの皆様を見ていると、指先の動かし方が綺麗な方が多いと感じます。

通常のTV番組のタレントの方と違い、1人~の少人数で画面に映るため、本人の画像が常に大きく映ります。

視聴者は所作や、喋り方などが意識されていないものを観ていると、どんなにコンテンツが良くても気づかないうちにストレスを感じます。

 

指先を意識するには、物を大切に扱わなければならないため、次第に“物を大切にする”ようになります。

壊れるものも減り長持ちします。

不要なものの購入も減ります。

 

始めて会う方などは“視覚イメージ”が印象に残ります。

【メラビアンの法則】

アメリカUCLA大学の心理学者/アルバート・メラビアンが1971年に提唱した概念。

人物の第一印象は初めて会った時の3〜5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚情報」から得ていると言う概念。

メラビアンが提唱する概念において、初対面の人物を認識する割合は、「見た目/表情/しぐさ/視線等」の視覚情報が55% 、「声の質/話す速さ/声の大きさ/口調等」の聴覚情報が38%、「言葉そのものの意味/話の内容等。」の言語情報が7%と言われている。

 

カップを持つ動作、ジェスチャーなどしぐさが丁寧な方には好感を持ちます。

 

■声の出し方が変わる。

ご自身の話し方、身近な人物の声の出し方を思い出してください。

そして、メガホンのような円錐を想像してください。

発せられた声は方角もバラバラで空中のどこかに消えていきます。

そうではなく、緩やかなカーブで言葉の終わりに着地点があると、耳障りがよく落ち着いて聞こえます。

関西弁を想像すると解りやすいと思います。

(※すべての関西弁がこうだと言っているわけではありません。同県内でも地域により方言は異なりますので一般的なイメージとして)

 

・大阪弁と京都弁

大阪弁

「ほんまに~↗」「知らんわ~↗」「ゆうといて~↗」

京都弁

「ほんまやねぇ↘」「知らんわぁ↘」「ゆうといて↘」

(コテコテの)大阪弁は、声が放たれた感じがありますが、舞妓さんが話しそうな京都弁は語尾に緩やかな着地点があるような感じがありませんか?

中国語と英語も同じように聞こえます。

中国語は、語尾がパンと放たれる感じがあり、英語は語尾が収まります。

 

アナウンサーなど声を使った仕事をされている方は、言葉の終わりまで意識されています。

 

語尾を意識すると段々と“品の悪い言葉”を発することが出来なくなります。

何も考えず、あまり良いとは言えない言葉をパンと空中に投げるように話す方と、正しい日本語や言葉を選び丁寧に話す人、どちらが好まれるでしょうか?

 

友人や家族との会話の時にまで意識するのか?と思われるかもしれませんが、常日頃から意識しているとそれが当たり前になります。

丁寧な話し方をする友人、知人、仕事先の方など思い浮かべてください。

 

「あなた自身が丁寧に接してもらっている」と感じるので、その人ともっと会話をしてみたいと思いませんか?

 

友人、家族など身近な方にこそ「親しき中にも礼儀あり」です。

 

■自分の姿を俯瞰する

指先を意識するようになり、話し方にも気をつけるようになった頃から自分自身を俯瞰するようになりました。

常に斜め上から“もう一つの目”で自分の姿を見ている感覚です。

自分の両の目で見る世界ではなく、意識の目が上から自分を見ているため、「相手の目(鏡)に映った自分」として今、どのような表情で、どのような姿勢でいるかが客観的に解ります。

無意識状態が無いため“緩む”隙がありません。

 

自分の姿の全体像がいつも見えており、指先、言葉、視線、姿勢などコントロールする事が出来るようになると、次は「中身」をぎっしりと詰めたくなります。

 

■能力を高める

私はものすごく強くたくさんのコンプレックスがあります。

しかし、幸いにもコンプレックスを上回るポジティブさがあり、前向きでいられました。

そのポジティブさとは、

「私って、何故こんなにも頭が悪いんだろう」と思えば⇒

「頭が悪ければ、先ずは言葉遣いに注意して頭が悪そうな印象を与えない様にしよう!知識がないなら勉強すればいい!」

「私って、何故こんなに顔が悪いんだろう」と思えば⇒

「顔が悪いなら、メイクの腕を上げたり、素肌を美しくするためにしっかりとスキンケアをしよう!」と、すぐに行動に移しました。

 

印象は視覚や聴覚を中心に五感で受けるものが多く、記憶に刻まれます。

初対面の印象の良し悪しが人間関係に影響を及ぼします。

これまで、指先や、発声など視覚や聴覚から受ける部分を意識してきました。

その後、「中身(己自信)がスカスカでは恥ずかしい」と考えるようになり、しっかりと学び、仕事に活かし、自分の能力を磨く事を始めました。

私は頭が悪かったからこそ、そして、自分は無知であるという事を知っていたため、“学びの楽しさ”を大いに感じています。

もしも勉強のできる学生時代を過ごしていたら、今の私と違っていたと思いますので、無知無能で良かったと思っています。

 

■所作とはの一つ

仏語。身・口・意の三業 (さんごう) が発動すること。能作に対していう。

・身業:体の行い。動き

・口業:口の行い。話し

・意業:心の行い。精神

どこからスタートしても構わないと思います。

私は身→口→意の順番でした。

 

外見コンプレックスが非常に強かった時期があったため私は「見た目印象の改善」から始め、次に「言葉」に気をつけ、「勉強」するようになると、考え方も変化していき、不平不満や人の嫌な部分など全く気にならなくなり「お天道様を真っ直ぐに見つめ、後ろめたく無く生きる」事を心掛けています。

 

20代前半に城崎仁さんの映像を見て、15年以上たった現在。

”意識する事”を続けてきたため、しんどいということも、面倒だと感じることもありません。

 

今はただただ、“ラク”です。

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